ご挨拶

会長 市原 紀久雄

平成25年6月1日
一般社団法人 神戸市第二次救急病院協議会
会長 市原 紀久雄

 本年5月末の神戸市第二次救急病院協議会総会において、前任の吉田耕造先生から引き継いで、会長をやらせていただくことになりました。吉田先生は14年の永きにわたり会長の任にあたられ、すばらしい業績を残されましたので、その後任を受けることには大いに躊躇するところでありますが、会員の諸病院のご協力を得ながら責務を果たしたいと存じます。
 旧厚生省は昭和52年に救急医療対策事業を開始しました。この事業は救急医療を一次、二次、三次と分類し、患者さんの重症度に応じて、対応しようとするものです。一次は入院の必要のない疾患で、かかりつけの医院や夜間急病診療所などが担当します。三次は重症で救命処置が直ちに必要な疾患で、救命救急センターがこれにあたります。二次はその中間で入院治療は必要であるが、緊急の救命処置は必要でない疾患の治療を行うことになっており、主に民間病院による病院群輪番制で運用されています。神戸市ではこの事業の一環として昭和54年に神戸市二次救急協議会が発足しました。現在では神戸市の46民間病院と6公的病院が加盟し、神戸市の第二次救急医療を担っております。神戸市の市民病院群も正式会員ではありませんが、当協議会参加病院のみでは手薄な科目の二次救急輪番制の当番にも参加いただいております。
 神戸市の二次救急には基本科目として「一般内科」と「一般外科」があります。この基本科目は神戸市を4つの地区に分けて毎日、10病院が「基本科目当番病院」として任務についています。また、医療は専門化してきており、患者さんからの要望も強いので、この「基本科目」以外に「整形外科」、「脳外科」、「循環器科」、「消化器外科」などの専門科の当番病院もあり、毎日24時間どこかの二次救急病院が緊急手術や血管内治療などの高度の医療の需要に対応できる体制にあります。又、その他の「眼科」や「耳鼻科」、「形成外科」などの科目も随時当番病院となっており、基本科目とあわせると毎日合計19病院が、神戸市の皆様の救急医療に応需しております。
 さらに、神戸市第二次救急協議会では「メイフィス」という名前の独自の病院検索システムを運用しています。このシステムには二次救急協議会に加盟する諸病院がリアルタイムに救急に応じられる診療科や疾病を、また患者さんにはわかりやすく「症状」をインターネットにアップしております。急病になった患者さんは自分で、症状にあった病院を検索することが出来ます。また、救急隊もこのネットの情報をみて救急患者を適切な病院に搬送しています。
 すなわち、神戸市の二次救急協議会に加盟する病院は、内科や外科の基本科目と専門科の輪番制の当番病院とメイフィスで救急患者を受け入れると表明している病院をあわせると常に20病院以上が救急患者を受け入れる体制にあり、救急隊も搬送する病院を多くの選択枝から選ぶことが出来ます。平成24年度に神戸市消防局が搬送した救急患者数は63,140人でしたが、このうちの42,018人、67%を私達の神戸市二次救急輪番病院が受け入れています。神戸市の市民病院群も努力され、多くの患者さんを受け入れておられますので、お互いに協力して神戸市の救急体制の維持に当たっています。この結果、神戸市の救急体制は全国的にも非常に高く評価されています。しばしば、新聞に救急患者が搬送できる病院がなかなか見つからず、命に関わるような事態になったというような記事が出ていますが、神戸市では幸いこのような事例は皆無であります。  
 しかし、神戸市の救急体制にはまだまだ種々の問題があります。数年前、医療崩壊という言葉がありました。病院勤務医が減少し、病院医療が崩壊の危機にさらされました。特に救急医療に従事できる若手医師が不足したため、神戸市の二次救救輪番制の当番病院でも当番が出来なくなる事態が多発しました。幸い神戸市ではかなり改善されましたが、現在でも医師不足は続いていますので、当番病院の充足率は90%程度で、当番病院が不足することもあります。今年から、基本科目は当番病院がいない場合は他の地区からでも、当番に立つことにしました。神戸市は高速道路が発達していますから、少々遠方でも救急車の搬送にはあまり時間がかかりませんから、これでさらに救急患者搬送先が増加し、利便性は高まることと思われます。特殊科目については専門領域の割り振りにまだ問題がありますので、今後さらに改善する必要があります。  
 二次救急の診療体制は前述のように「入院が必要な患者さん」を診療することになっていますが、当番病院は新聞に公表していますので、夜間や休日には患者さんが自分の判断で二次救病院に受診しています。いわゆる「ウォークイン」といわれる一群の患者さんであります。この患者さんは 救急車で来院される患者さんの2倍以上あります。二次救病院の多くは街の近所の病院ですから、このような患者さんを診療するのも私達の重要な仕事ではありますが、二次救病院の疲弊の大きな原因でもあります。このような患者さんにどのように対応するのかは、今後の大きな問題であります。  
 2011年の東日本大災害に続いて、東海・南海地震の来襲も大いに心配されています。最悪の場合、神戸市市街地域にも広範囲に津波に襲われるとの予想もあります。日常の救急医療ばかりでなく、私たち二次救急病院もこのような災害にも対応する覚悟をしております。現在、各病院は災害対策マニュアルを作成し、「近所の病院」として非常時の医療を担うべく準備もしています。兵庫県や神戸市と相談しながら、当協議会としてもこのような各病院を支援体制考慮しております。  
 超高齢社会はすでに始まっています。今後の救急医療は在宅高齢者からの需要がさらに増加することが充分に予想されます。このような高齢の患者さんは病気としては軽症であっても在宅での管理は難しいことが多く、治療は救命センターではなく私達の二次救病院が担うことになります。今後二次救急協議会はさらに重要な組織となるでしょう。  
 このように高齢化社会での医療や災害医療などに二次救急病院の重要性は今後一層高まることが予想されます。救急医療は緊急性が求められますが、さらに専門性も加味する必要があるでしょう。私は会員病院のご協力の下に神戸市の救急医療が円滑に、効率よく運営されるように二次救急協議会を運営したいと存じます。患者さんの皆様からのご支援やご鞭撻を糧にさらに努力したいと存じますので、よろしくお願いいたします。

役員名簿

一般社団法人神戸市第二次救急病院協議会 役員名簿

市民向けに神戸市第二次救急病院協議会「救急医療情報システム」情報を提供

救急医療情報システムPC版一般向け

市民向けに神戸市第二次救急病院協議会「救急医療情報システム」情報を提供(お手持ちの携帯メールアドレスを書込めば携帯へ携帯用アドレスを送信します。)

救急医療情報システム携帯版一般向け

救急隊向けに神戸市第二次救急病院協議会「救急医療情報システム」情報を提供

救急医療情報システムPC版救急隊向け
このページの先頭へ戻る